クラウドファンディング投資の仕組みやメリット・デメリットは?初心者向けに分かりやすく解説

クラウドファンディング投資の仕組みやメリット・デメリットは?初心者向けに分かりやすく解説

インターネット上で資金を集める「クラウドファンディング」に興味を持っている方も少なくないのではないでしょうか。

今回はクラウドファンディング投資の仕組みやメリット・デメリットを初心者向けに分かりやすく解説していきます。クラウドファンディング投資を検討していた方はご参考下さい。

クラウドファンディング投資の仕組み

クラウドファンディングはインターネットを介して様々な人から資金を調達できる手段です。2021年現在、このクラウドファンディングの仕組みを使って、多くの投資サービスが提供されています。

クラウドファンディングには大まかに分けて下記4つの種類があります。

融資型(ソーシャルレンディング)
株式投資型
不動産投資型
寄付(購入)型

融資型(ソーシャルレンディング)

融資型クラウドファンディングはソーシャルレンディングとも呼ばれる投資方法です。運営会社がクラウドファンディングを通して資金を集め、融資先に金利を付けて貸付を行い、その金利収入を投資家に分配する仕組みとなっています。

金利収入のため、貸付期間や予定利回りがあらかじめ決まっており、収益を読みやすいメリットがあります。

株式投資型クラウドファンディング

株式投資型クラウドファンディングは、非上場株式の発行により、インターネットを通じて多くの人から少額ずつ資金を集める仕組みです。

通常、上場していない株を一般人が購入する機会は多くありません。そのため、未上場の企業は資金調達が難しく、大きな事業投資がしづらい側面があります。

株式投資型クラウドファンディングは、中小企業でも多くの資金調達ができる機会を得られ、投資家は未上場の株を購入するとその企業が上場した際には大きな利益を上げられるチャンスを得られるため、双方にメリットのある仕組みとなっています。

不動産投資型クラウドファンディング

不動産投資型クラウドファンディングは、運営会社が不動産を購入する資金をクラウドファンディングで集め、その運用益を投資家に分配する仕組みとなっています。

1万円~という少額で間接的に不動産投資ができるため、不動産投資を検討している方に注目されている投資方法です。

寄付(購入)型クラウドファンディング

寄付(購入)型クラウドファンディングでは、その他のタイプと異なり明確なリターンが設定されていません。特定のサービスや地域、コミュニティに対して応援するために利用されることが多く、精神的な充足を得られることを主な目的としています。

クラウドファンディング投資のメリット

クラウドファンディング投資をその他の投資方法と比較したときのメリットを見て行きましょう。

少額資金で様々な投資対象に投資検討できる

クラウドファンディング投資は、多くの投資家が集まって出資を行うため、一人では投資ができなかった投資対象にも少額資金で投資検討可能になるメリットがあります。

例えば、不動産投資型クラウドファンディングでは、不動産という大きな投資対象に1万円などの少額資金で間接的に投資することが可能です。興味のある方が、まずは少額資金から勉強を進めて行きたいという場合にも利用しやすい点もメリットと言えるでしょう。

インターネット上で完結でき、手間がかからない

投資した後の運用は運営会社に任せられるため、インターネット上ですぐに投資完了でき、手間がかからないメリットがあります。

不動産投資や株式投資では、購入後の運営や管理、経済動向や株価のチェックなどの手間がかかりますが、クラウドファンディング投資では運営会社がこれらの運用を全て代理で行うため、大きな手間を必要としません。

手間がかからないため、本業の忙しい方や他の投資を並行している方にも検討しやすい投資対象と言えます。

担保付きの投資案件も多い

クラウドファンディング投資では、担保設定されている案件も多いのが特徴です。例えば、不動産投資型クラウドファンディング投資では、投資先となる物件を担保設定しているケースがあります。

その他、融資型クラウドファンディングでも、融資先企業の審査をする段階で担保を設定していることがあります。

このような担保設定のある投資案件はリスクが低減している反面、利回りが低くなるデメリットがありますが、様々なバリエーションから自分の目的にあった投資先を選べるのはメリットと言えます。

クラウドファンディング投資のデメリット

次にクラウドファンディング投資のデメリットを見て行きましょう。メリットと比較しながら、投資検討することが大切です。

新しい投資方法のため、まだ不透明なリスクがある

クラウドファンディング投資は比較的に新しい投資方法のため、まだ顕在化していない問題が起きるリスクがあります。

代表的なのは、2017年に融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)で起きた「みんなのクレジット事件」です。

みんなのクレジット事件とは、投資家から集めた資金を社長が個人的な借金の返済に利用していたり、不動産や有価証券の担保があると表示しながらも実際には担保が設定されていなかったりなどの問題が明らかになり、投資家から損害賠償請求をされた事件です。

これは、融資型クラウドファンディングの特性上「融資先の情報を公開しなくても良い」という仕組みから、資金がどのように動いているのか不透明であることが大きな要因となっています。

これを受け、金融庁からは下記のような注意喚起が為されています。投資を検討する際は、こちらの内容もチェックしておきましょう。

ソーシャルレンディングの仲介者は第二種金融商品取引業の登録を受ける必要があります。登録を受けていない業者の募集等は、詐欺的な商法である可能性が高いため、一切関わらないようにしてください。
登録業者であっても、金融庁や財務局が、その業者の信用力等を保証するものではありません。業者の情報をできる限り確認し、その業者の信用力を慎重に見極めるとともに、取引内容を十分に理解したうえで、投資を行うかどうかの判断をすることが重要です。
ソーシャルレンディングへの投資にあたっては、投資者への情報開示が十分に図られているかどうか、また、高い利回りである場合、商品によっては、貸付先の返済遅延やデフォルトなどのリスクが高いことを十分に認識した上で、適切な投資判断をお願いします。
高い利回りなど限られた情報のみで投資判断を行うことなく、業者が提供する様々な情報を確認してください。利回りだけを強調し、リスクに関する情報が明示されていない業者との取引は注意が必要です。

※引用:金融庁

このように融資型クラウドファンディングは投資家が事業者への信頼性を推し測ることが難しいことから、「事業者リスク」があると言われています。案件ごとに投資判断する際は、信頼できる事業者なのかも合わせて慎重に確認しておきましょう。

人気の募集案件はすぐに埋まってしまう

クラウドファンディング投資は募集金額や募集期間が定められている案件が多くあります。このような案件では、先着順で募集金額が満額になると終了してしまうため、人気の案件ではすぐに募集完了していまい、効率的に投資が出来ないことがケースも少なくありません。

人気の案件では募集開始から1時間程度で終了してしまうこともあります。このような人気案件では募集スケジュールを確認し、事前に入金しておくなどの対策が必要になります。

元本保証はない

クラウドファンディング投資には担保付きの案件も多くありますが、元本が保証されている投資方法ではありません。そのため、元本毀損のリスクがある点に注意が必要です。

優先劣後出資(運営会社の担保回収を後回しにして、投資家保護を優先する仕組み)を設定している運営会社も多くありますが、こちらも満額保証されているわけではありません。リスクがある投資であることを念頭におき、余裕資金で投資をすることが大切です。

クラウドファンディング投資の始め方・手順

クラウドファンディング投資の始め方・手順を解説します。大きな流れは下記のような手順です。

  1. クラウドファンディング運営会社を選ぶ
  2. 投資家登録をする
  3. 案件を選ぶ
  4. 配当を受け取る

クラウドファンディング運営会社を選ぶ

まずは投資家登録をするクラウドファンディング会社を選びましょう。クラウドファンディング会社は様々な種類がありますが、複数の会社に投資家登録をしておくのがおすすめです。

クラウドファンディングの案件の詳細や募集開始のニュースなどは、投資家登録後にしか見れない情報が多くあります。登録自体は無料で行えるため、比較しながら投資判断をするためにも投資家登録だけ先に済ませておきましょう。

【少額投資】不動産投資型クラウドファンディング、おすすめのサービス2社

投資家登録をする

投資家登録に必要な書類は登録先のクラウドファンディング会社によりますが、主には下記のようなものが必要になります。

  • 本人確認書類(免許書など)
  • マイナンバー
  • 入金・出金の銀行口座情報

これらの書類を準備し、投資家登録を行いましょう。なお、住所確認のため郵便でウェルカムレターが届くため、投資開始には数日の期間が必要になります。

案件を選ぶ

投資家登録が完了したら、投資する案件を選びましょう。

投資案件は様々なものがりますが、まずは案件ごとの特徴をチェックして比較検討することが大切です。一つの案件に投資金を集中させず、分散投資をすることも検討してみましょう。

配当を受け取る

投資後はあらかじめ決められた条件・利率で配当があります。問題が無ければ配当が進みますが、融資先の企業が倒産したり運用がうまくいかないと配当が為されないリスクがあるので、毎月入金が行われているかチェックしておきましょう。

まとめ

クラウドファンディング投資は新しい投資方法として、様々な企業や投資家に注目されています。しかし、新しい投資方法であるために不透明なリスクも多く、投資判断をする際にはより慎重な検討が必要であると言えます。

まずは投資家登録を行い、案件ごとの詳細を見比べ、比較検討すると良いでしょう。